流動化・複雑化した社会に生きる私たち
東京都/都立三鷹中等教育学校出身 棚田 爽生
2020/06/02
在学生
社会に必要な“多様性”
GLAPに入学してから一番強く感じたことは“多様性”です。皆さんは“多様性”という言葉を耳にした時、何をイメージしますか?入学前の私は単に“幅広く性質の異なる人々が混在すること”であると考えていました。しかし、GLAPで、この言葉にはもっと深い意味があることを知りました。多様性とは“環境”を表すだけでなく、“様々な価値観や個性が混在する社会に対する私たちの態度や精神のあり方”です。他の学部と異なり1学年約20人という超少人数の中でアクティブラーニング(Discussion・Group work)を行う授業がほとんどのGLAPではクラスメートの多種多様な意見を聞く機会が多くあります。このような機会を通して自分の考えと照らし合せ、受容し、新たなアイデアを作り出すという経験ができます。異なる背景を持つ人々が混在する複雑なGLAPの環境で複合的に考える力を養うことが今日の流動化・複雑化した社会において必要な精神のあり方であると考えます。
私たちの視野
GLAPに入学して気づいたことは“自分の視野の狭さ”です。様々な背景を持つ同級生、授業での先輩とのディスカッションやプレゼンテーション、日常を共に過ごすことで彼らの多種多様な考えに触れています。授業で出された課題に対して想像を超えた考えを出していく彼らを目の当たりにして自分の視野・考えには“幅の広さ・柔軟性”がないと感じました。最初は圧倒されるだけでしたが、徐々に彼らと協力したり共に過ごしたりすることによって、これまでに実践してこなかったモノゴトに対する多様な角度からのアプローチを心がけるようになりました。さらに、これを支えてくれたのは同級生や先輩だけではありません。English Liberal Arts科目では留学生など他の学部の学生も参加します。教授からの課題や授業内容はどれも自分の視野、考えの柔軟性を養うことのできるものです。課題の量などはとても多く、毎日の生活はとても大変ですが、それに比例して成長している自分を実感しています。
全ての科目が自分にとって意味がある
ポスターセッションによる発表(GL111)
皆さんは将来やりたいことはもう決まっているでしょうか?一方でまだ自分のやりたいことが分かっていない人もいると思います。授業を選ぶ際、一般的には、自分の将来に直接必要のないと思った授業はとらない傾向にあります。私も以前はそうでした。しかし、GLAPに入ってからこの考えが間違っていることに気がつきました。私は、食ビジネス事業を展開したいという将来像を描き、GLAPに入学したのですが、1年生の間は芸術学や歴史学など一見すると全くビジネスに接点のないクラスをとりました。これらの授業は今の私にとても役立っています。知識など“直接”将来に関係はなくとも、物事に対する見方を増やしてくれるという“間接的”関係があるのです。私は2年の夏にテキサス州にあるトリニティ・ユニバーシティに留学し、ビジネスを専攻する予定ですが、それ以外にも空間デザインなど自分が興味を持った授業であれば何でも受けたいと考えています。
1日の過ごし方
8:50 Tutorial2
指定された書籍を読み、プレゼンテーションやディスカッションを少人数で行います。1年間に様々な分野に関する本を4冊読みます。プレゼンの担当の時は授業前に発表する内容を確認します。
11:00 バドミントン(スポーツプログラム1)
私が履修している中で他学部の人たちと交流できる授業です。バドミントンの基礎から応用技術までを試合や練習を通して学びます。
12:30 昼食
GLAPの同級生と食堂や近くのレストランで昼食をとります。絆を深めるだけでなく、池袋の美味しいお店を知ることができます。
13:00 自習
履修している授業で出された課題を確認して空きコマで進めます。ほとんどの場合、仲間と一緒に行動するので、助け合いながら頑張っています。次の授業によって勉強する場所は異なりますが、図書館やグループワークも個人学習もできるグローバルラウンジにいることが多いです。
15:30 Culture and Fine Arts
この授業は変遷する社会の中での'Fine Arts'の定義について学びます。プレゼンテーションでは自分の企画する展覧会について発表するなど、想像力や柔軟性を必要とします。
18:00 サークルorジム
野球のサークルに所属しており、毎週水曜と金曜に練習もしくは試合があります。他学年・学部の人たちと野球を通じて交流しています。サークルがない日は新宿にあるジムに行きます。1日の溜まった疲れを体を動かすことで発散しています。
21:00 帰宅
次の日の予定や、やるべき課題を確認してから寝ます。
※内容は取材時点のものです。
※内容は取材時点のものです。